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今月のおすすめ担当  リズケン研究員・呉 成徹
「哀しみのシンフォニー」 EUROPEAN LAZZ TRIO
 皆さんはいつも聴いている音楽の中で、好きなジャンルは何種類ぐらいありますか?
 そんなの数えたこともないよ、なんて思ってらっしゃる事でしょう!実際私もそうなのですが、今まで触れたことのないジャンルを聴いたりすると新しい発見があったりするんですよ!

 そこで今回紹介するアルバムは、ヨーロピアン・ジャズ・トリオの「哀しみのシンフォニー」です。

 名前の通りジャズトリオなのですが、クラシックの曲をジャズにアレンジしたアルバムなのです。

 私は、普段はクラシックは、ちっとも聞いたりしないのですが、仕事でクラシックパーカッションを演奏しなければならない時があるため(クラシックパーカッションの人には申し訳ないですが・・)その時に聞く程度ですが、これって良い曲だな・・と思う瞬間があり、ちゃんと聞いて勉強してみようかな?なんて最近思ったりしてます。

 よく深夜番組の通販で、クラシックCDベスト12枚組が\○○、○○○−などやっていると、買おうかな?なんて本気で思ったりしますが 結局買わずじまいになっています。

 そこで、最近このアルバムを薦められて聞いてみたら、おっ 良いんでない?てな感じなので紹介したいと思います。

 このバンドは、オランダ出身のミュージシャン。メンバーはピアノ(マーク・ヴァン・ローン)、ベース(フランス・ホーヴァン)、ドラム(ロイ・ダッカス)で、オランダ国内でも有数な3人が集まって出来たバンドです。
 曲目は次通りで

1、アルマンド「バッハ」 
2、トルコ行進曲「モーツァルト」 
3、ハバネラ「ビゼー」 
4、アダージョ「モーツァルト」 
5、愛の夢「リスト」 
6、朝「グリーグ」 
7、マズルカ第1番「ショパン」 
8、亡き王女のためのパヴァ−ヌ「ラヴェル」 
9、悲しみのシンフォニー「モーツァルト」 
10、月の光「ドビッシ−」 
11、サルタレロ「作者不明」 
12、オンブラ・マイ・フ「ヘンデル」 
13、エチュード第17番「ショパン」 
14、パヴァ−ヌ「フォーレ」 
15、見知らぬ国より「シューマン」

 曲目を見ただけでは、どんな曲なのか、想像も付きませんでしたが、聞いてみたら、小、中学校の時、音楽の授業やお昼休み、給食の時間に聴いたことがある・・・なんて曲ばかりでした。

 この様な曲たちをジャズアレンジにして演奏しているわけなのですが、直感で良い!と思いました。
 4ビートはもちろん、アフロ・キューバンやソンゴなどで繰り出されるリズムは、クラシックのメロディーにマッチして非常によく合うと思います。

 もともと、特にキューバなどで知られる南米音楽などは、スペイン人の入植者が持ち込んだ西洋音楽の旋律とアフリカ人奴隷のリズムが合体して出来たものなので、この組み合わせの良さは納得がいきますね。

 このバンドのドラマー、ロイ・ダッカスのブラシ・ワークはとても上手く、さらにこの有名なメロディの中で、リズムパターンを組み込み込んでいく手法など、とても勉強になると思います。

 こうして、知らず知らずの内にクラシックが聞けてしまうなんてこんなに素晴らしい事はないでしょう、なんて思っているのは私だけでしょうか?やっぱり通販でCD購入しようかな・・・なんてね。
 最後に、誰かクラシックの曲をアレンジしてサルサを演ってくれないかな〜是非聞いてみたいです。もうすでに有りましたら誰か教えてください。

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