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今月のおすすめ担当  リズケン研究生・山田航
「KORN」 KORN
 私のお薦めするアルバムは、KORNのファーストアルバム、「KORN」です。

 メンバーはボーカルがジョナサンディビス、ギターはツインギターでヘッドマンキー、ベースがフィールディング、ドラムにデビィット・シルベリアという5人編成。

 デビィットシルベリアのドラムセットアップはTAMAのスタークラシックで、バスドラム20×18、タムが10×8、12×9、14×13、16×15でスネアはピッコロスネアを使っています。
 ロックドラマーとしては珍しく小さめなサイズのドラムセットを使っていて、彼のプレイもグレースノートやスプラッシュベルといったエフェクトシンバルを多用しており、今でのロックドラマーにはない、かなり個性的なアプローチをしています。

 バンドのサウンドはかなり独特でヒップホップ、ファンク、ケルトミュージックの要素をロックと融合させ、革新的なサウンドを創り上げていて、ボーカルのジョナサンがライブの時、キルトを着てバグパイプを吹きながら登場してくるのも特徴的。そして、このバンドの最大の魅力は彼の感情表現の豊かさにあると思います。


 ジョナサンは幼い頃義理の母に虐待を受けており、主に虐待とそれに対する恨みや怒りについて歌っているのです。
 喉を締め上げるような叫びと英語にならないうめき声、そして涙を流しながら歌うといったように、彼の感情が生々しく、痛いほどに伝わってきます。

 このように彼らは、1つのジャンルに収まらない前人未到の新しいスタイルを作り出しました。
 そして今、ヘビィーミュージックシーンでは、ヒップホップファンクや民族音楽を取り入れたバンドが主流となっていますが、KORNはまさにこういったバンドのパイオニア的な存在だと思います。


 さて、このようにKORNをオススメしてきたわけですが、私のように「うるさい音楽大好き」っていう人は何の問題も無いでしょう。
 ところが「うるさい音楽は苦手」という人が殆どであると思います。

 しかしこのKORNを聴いて「うるさい」と言う人は耳で聴くなと言いたい。

 私も最初KORNを聴いたとき、何でこんな病的でうつ気味に重苦しい音楽がアメリカで売れていたのだろうと思いました。ところが、何度も聴いているうちに、脳細胞に直接じわじわと効いてきて、そのうちくせになる・・・。KORNはそんなバンドです。

  どうですか、あなたも試してみては。

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