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ためになるかどうかはあなた次第!?
「ドラマーのための雑学講座」

第3回目
ドラムセットには何が必要?


 ネタ切れで苦しい連載が続き、なかなか面白そうなテーマが見つからないまま締め切りが迫って来る今日この頃、皆様 いかがお過ごしでしょうか?
 楽器って本当に人それぞれに趣味が異なり、皆に共通するテーマを探そうとすると難しいものですね。誰かが質問してくれたことに答えるのであればいくらでも喋りまくるのに......。
 というわけで、今回も苦し紛れにこんな題目で話を進めさせていただきます。


§1 ドラムセットの起源

 などと 大げさなタイトルを付けてしまいましたが、詳しいことは私もわかりません。とにかく、本来一つ一つ別々に演奏していた太鼓を一人で演奏するために寄せ集めてセッティングしたことが始まりです。
 大太鼓と小太鼓、シンバル、ウッドブロック、カウベルなどなど。やりたい音楽に必要な楽器をとにかく並べたわけです。裏を返せば

「必要のないものは並べていなかった」

ということになります。

 今でこそドラムセットには基本形と呼ばれる形が出来上がっていますが、本質的な部分から考えればこの「基本形」すら無い、「自由な発想で必要な物を組み合わせる」ことができる物なのです。


 当初、ドラムセットはベースドラム、テナードラム(現在のタムタム)、アルトドラム(フロアタム)、スネアドラムという発想のいわゆる3点セットという形が主流でした。その後、音楽形態の複雑化に伴い、ドラムセットも巨大化していくわけです。

 ドラムのサイズも徐々に変化してきています。特にBDは、いわゆる大太鼓を床に置いて使うことからスタートしていますので、初期のセットは32"とか28"といった大口径のものが主流だったようです。
 いつ頃から22"というサイズが標準と言われるようになったかはわかりませんが、PA機器の発達や演奏する場所の広さなど、音楽を取り囲む様々な環境に合わせて変化、進化をしてきたはずです。



§2 あなたのセットに不必要なものはありませんか?

 自由な発想でセットを組めば良いと言いましたが、なんでもかんでも組み込めば良いということではありません。そこにしっかりとした根拠がなければはっきり言ってスペースの無駄遣い、無駄な買い物ということになります。
 より音楽的に考えれば

「あなたが表現したいと思ったことを音に変えるために必要な物だけあれば良い」

わけです。

 「あの人がスプラッシュシンバルをセットしているから僕も欲しい」とか、「基本的なシンバルはそろったから、次はチャイナシンバルだな」とか、用もないのにサブスネアが欲しいとか、そういった楽器の買い方は考えものです。


§3 自分にとって必要なドラムセットを見つめ直してみよう。

 では、どういった基準でドラムセットを組んでいけばいいのでしょう。

「音楽に関する自分の好みを知る」
「自分がやりたい音楽を把握する」

 このコラムでは、いろいろなテーマに共通してくどい程言ってきていますが、とりあえずこの2点は非常に重要です。この二つがわかっていないとどんな音が必要なのか絶対にわかりません。

「自分の演奏スタイルを確立する」

 なかなか難しいことですが、これが出来上がれば周りの雑音に惑わされることなく自分の欲しい音を追求することが出来るはずです。

「演奏に必要な音を見極める」

 最終的にはこれに尽きるのですが、本当に必要な楽器なのかどうかはあなた自身でしかわかりません。曲をアレンジしている時に「こんな音があったらな」とか、「こんな音があればあのフレーズが完成する」といった欲求にしたがってセットを組み上げていくことがいいのではないでしょうか。


まとめ

 必要ないものはセットにはいりません。シンプルにして最大の効果を生む楽器こそが最良です。

 でも、無駄な買い物もして見なければ、無駄かどうかがわからない場合もあります。とりあえず自分のアイデアや曲に本当に必要かどうかがわかるまで楽器を買うのを我慢する自制心を身に付けておくことも「もしかしたら?」大切なのかもしれません。


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