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・楽器オモテ・ウラ話し_バックナンバー
今回の質問

「楽器のメンテナンスについて教えてください。」

 いや〜、暑いですね。じっとしているだけで汗が滴り落ちてきます。もう冷房無しでは生きていけません。この厚さと湿気、人間にとっても過酷な環境なのですから当然、楽器にとっても劣悪な環境といって良いでしょう。しっかり手入れをしてあげないと、気が付いたらシミ、ソバカスじゃなくて......。
というわけで、今回のお題は「楽器のメンテナンスについて」。
今回のお答え
 皆さん、日頃ちゃんと自分の楽器を手入れしてますか?丁寧に使ってますか?レンタルスタジオの楽器だからといって、適当に扱っていませんか。 楽器というは面白いもので、大切に使ってあげればそれにしっかり応えてくれる物なのです。乱暴に扱っていたのでは、鳴るものも鳴ってくれなくなります。
 また、日頃から楽器に触れ、メンテナンスをしていれば、楽器の構造、仕組み、特徴など、プレイそのものにも役立つことを身に付ける事が出来ます。
 一言でメンテナンスと言っても色々な意味合いが有りますよね。

「きれいにしてあげる」「点検をする」「壊れそうな個所を事前に修理する」「壊れた個所をリペアする」

等など。メンテナンスの内容によって、その作業内容は大きく変わってきます。でも、大切な事はやはり楽器に愛情を持って接してあげること、これに尽きます。それと、もう一点。それは、楽器は正しい使用方法で、正しく使ってあげること。この2点がクリアできれば、他には何も必要ないかも知れません。
 じゃあ、「これで終わりじゃん」では済まないので、具体的にあれやこれや考えてみましょう。
 
●クリーンアップ大作戦
 店頭にいると、

「シンバルがすごーく汚れているんですが、何か良いクリーナーとかないですか?」
「スタンドが錆びてしまったんだけどどうやったら取れますか?」

などという質問を受けることがあります。でも、こうなってからでははっきり言ってきれいにするのはかなり大変ですし、元に戻す事は不可能と言って良いでしょう。こうなる前に、しっかりと掃除をしてやるのがユーザーとしての義務ではないでしょうか。
 何も難しい事では有りません。
 使ったら、ケースにしまう前に楽器磨き用のクロスで汚れや手垢、湿気などを拭き取ってあげるだけで充分。これだけで、楽器はきれいな状態を保つ事が出来ます。汚れや、錆といったものは、長い間につもりに積もってひどくなるものですから、日頃から手入れをする事で未然に防げるものなのです。


 それでも汚くなってしまった場合はどうすれば良いでしょうか?

 楽器の金属パーツ部分は、市販の金属磨きや錆落しを利用すると良いでしょう。手作業がきつければ、柔らかい歯ブラシなども効率の良い作業には欠かせません。但し、研磨剤などが含まれている場合、傷が付く事が有るので作業は慎重に進めた方が良いかもしれません。

 木製の楽器に関しては楽器によって取り扱い方法がかなり違うので説明は難しいですが、ドラムに関して言えばギター用のワックスなどを利用するとかなり手軽にきれいにする事が出来ます。
ガムテープやステッカーなどをはがした後などを取るには、文具屋さんで手に入るシールはがしや、落書き消しが便利です。
とにかく、日頃の手入れが大事です。楽器は大切に使いましょう!
 
●壊れちゃった「どーしよー!」
 あわてる前に1度良く考えてみて下さい。どーして壊れてしまったのでしょう?
 楽器が壊れる原因は、正しい使用方法を逸脱してしまったり、楽器やスタンドの特性を無視し、無理な使い方をさせているケースが圧倒的に多いのです。
 あなたの楽器が壊れた原因をちゃんと知っておかないといくら修理しても絶対に同じ事の繰り返しになってしまいます。
 万一楽器が壊れてしまった場合、あなたの奏法や楽器の選択も考えてみる必要も有るかもしれません。

 さて、壊れたといってもその状態は様々です。大別すると、パーツの交換だけですむ場合、構造上の問題(たとえば、シェルにひびが入ったり、歪んだりといった事)が生じ、大掛かりな修理が必要な場合の2つに分けられます。

 前者の場合は、すぐに楽器屋に駆け込んでパーツを注文しましょう(この時、壊れたパーツを持ち込むと楽器店もスムースに対応できます。あわせて何のどの部品なのか、しっかりと説明する事)。そして、出来る限り自分で直す事。こうする事で楽器の仕組みも理解できますし、壊れた理由も納得できるはずです。

 後者の場合または、どこが壊れたのか解らない場合は、必ず楽器を持って信頼できる楽器店に相談する事。自力で修理できる自信のある人は別ですが、下手にいじって症状を悪化させる場合も有るのでおとなしく修理をお願いするのが得策です。
 
●今月の結論
 楽器は清く、正しく、美しく使いましょう。

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