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(テキスト:ヤマムラマキト)
“この人キテます! 〜ドラムバカ一代〜”

カルロス・ベガの巻

 7月も終わり、8月となれば夏本番、毎日暑いですね!この時期、世の中は夏休みです。私が講師として通っている専門学校も、7月後半で夏休みに突入しました。夏休みは約一ヶ月ほどあるのですが、休み中の課題として譜面や曲を渡しました。学生達には、今流行っている音楽だけでなく、幅広く聴いてもらいたいと思うわけです。

 で、我が家のiTuneに入っている曲から名曲と思われるものを選んでいったのでした。そうして選んだ曲は10時間分くらいあったのですが、久々に聴いてさすがだと思ったドラマーが「カルロス・ベガ」でした。

 私がベガを聴いた主な演奏と言えば、KarizmaのCubaというアルバム、そして「GRP Live in Session」です。彼はジェフ・ポーカロやビニー・カリウタと肩を並べるドラマーであり、ダイナミクス、音色、ドラムセットのバランスなど、本当に素晴らしい演奏を聴かせてくれます。特筆すべきはラテン・フィールをドラムセット上で実現する方法論。なんつっても自由です。

 キープに徹するとか、無理矢理ビートを牽引するとかそういう面を感じさせずに、行くところはガツンと行き、サポートするところはボトムに徹する。どんなプレイをしていても、そこに楽しさ、躍動感があるんですね。これは実にドラマーとして最高の才能ではないでしょうか。

 バスドラムのダイナミクス、タムの歌い方なんかは本当に気ン持ちイイし、シンバルのタッチも軽やかでハッキリしていて、こんなプレイができる人、他にいないんじゃないでしょうか。手前味噌な話ですが、改めてじっくり聴いてみると、知らず知らずのうちに彼のドラミングから「ドラムってのはこうあるべきだ」と吸収していた部分の大きいことに驚かされます。

 残念なことに彼は数年前に他界しています。なんとも口惜しいことですが、なんとしても一度生で見ておくべきドラマーでした。

  


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