「ボカ〜ン!」はリズケンがお贈りするエンターテイメント・マガジンです。
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(テキスト:萱谷亮一)

・ここ試験に出ます_7月号

宿題やってきましたか?
まずは宿題の解答と解説から。やってない人は先月号へもどってやってみて下さい。
宿題1. 次のうち、楽曲を通して合わせシンバルが1発しか出てこない作品はどれか答えよ。

1. ベートーベンの「運命」
2. ドボルザークの「新世界」
3. ショスタコービッチの「革命」
4. マルコビッチの「穴」
5. ホームエレクトロニクスの「東芝」


解答:2.ドボルザークの「新世界」

解説:

1.はシンバル出てきません。打楽器はティンパニのみです。ティンパニストは1度は経験しておきたい作品です。

2.が正解。4楽章に1発出てきます。ちなみに江尻大将もこのパートは経験しています。

3.わりと打楽器活躍します。僕は学生時代ドラを担当したことがありますが、1,4楽章のみの出番で、2〜3楽章の間に爆睡し、出番の4小節前くらいに起きてあせったことがありました。

4.ちっちゃくなった人間がマルコビッチの体内に入っていく映画のタイトルです。その映画音楽でシンバルが何発あるかは知りません。

5.「サザエさん」のスポンサーです。


宿題2. 次のア〜ティストを英語で表記し、関連する作品を線で結び付けよ。

解答:

デイブ・ウェックル(Dave Weckl)・→・Island magic 

 言わずと知れた名ドラマー。1stソロアルバムに収録された「Island magic」は全国のドラム小僧がコピーした。芸大の先輩も実技試験でやったほど。

レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein)・→・West side story

 アメリカの歴史上、最も豊かな才能に恵まれ、最も大きな成功を収めた音楽家。ニューヨークフィル、イスラエルフィルの終身桂冠指揮者。「West side story」は氏の代表作でミュージカルの名作。ジャズでもクラシックでも取り上げられる数少ない作品。

アイアート・モレイラ(Airto Moreira)・→・Tombo

 ブラジルを代表するパーカッショニスト。マイルスバンドやチック・コリア、ウェザー・リポートなどあらゆるビッグネームと共演している。「Tombo」はアイアートの作曲で、原曲はサンバだが7/8やクラブ系ビートなどにアレンジされたバージョンが有名。

モンゴ・サンタマリア(Mongo Santamaria)・→・Afro Blue

 ユースケ・サンタマリアの由来になったキューバのコンガ奏者。ティト・プエンテらと組んで新しいラテン音楽を数多く手がけた。「Afro Blue」はコルトレーンが演奏して有名になったが実はモンゴの作曲です。

ディープ・パープル(Deep Purple)・→・Smoke on the water

 このバンドについては皆さんの方が良く知っていることでしょう。今や伝説のハードロックバンドです。ドラマーはイアン・ペイス!  モー娘。のようにメンバーチェンジを繰り返しつつ現在も活動中。「Smoke on the water」はイントロのリフが超有名。有賀誠門先生が「タモリの音楽は世界だ」でこの曲ティンパニで演奏してま
す。ズレてます。

ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)・→・Bags' Groove

去年死去したモダンジャズを代表するヴァイブラフォン奏者。ソウルフルでファンキーなアドリブは逸品でした。「Bags' Groove」は彼のオリジナルのブルースで、マイルス・デイビスとの共演が有名。

ラルフ・マクドナルド(Ralph MacDonald)・→・Just the twoof us

カリプソを主体とした爽やかさが魅力のサウンドメーカー。無駄のない演奏とはまさに彼のプレイを指します。「Just the twoof us」は久保田利伸もカバーした大ヒット曲で、ラルフの作曲です。

辻ちゃん(Nozomi Tuji)・→・アイ〜ン体操

 サービス問題です。これがわからなかった人はもうこの連載読まなくていいです。先月15歳になりました。「アイ〜ン体操」は日本の2大国民的アイドルのコラボレ〜ションです。でもこれが売れてしまうのはいかがなものと・・・。


・・・どうでしたか?きっとあなたの打楽器ライフの中で何かの役に立つことでしょう。
さて、今月からのテーマは・・・。

「異分野交流のススメ」

 近頃 森本レオや、関西弁をしゃべる宇宙人がしきりに言っている「異文化交流」。打楽器の世界でもやっぱり大事なんじゃないかな、と先生は思うわけです。
 NOVAの宣伝をみてると、確かに外国語がしゃべれれば、いろんな国の事がわかるし、いろんな国の人と話せるし、素晴らしいだろうなぁ、って思いますよね。

 今、皆さんは、メインで演奏したり聴いたりしてるジャンルの音楽「以外」についてどのようにお考えでしょう? 
「ロック以外は音楽じゃねぇ」
「ジャズって良くわかんない」
「クラシックは眠くなる」

などと思っている人がもしいたら、少しだけその考え方を変えてみてください。最近の音楽シーンは、もはやジャンルに分ける事自体が意味を成さないのが現状です。新しいサウンドはほとんど異分野交流の産物といっても過言ではありません。
 特に打楽器はアプローチに対して無限の可能性を秘めていますから、いろんな音楽を聴いて引き出しを増やすことが必要です。それより何より、普段聴かないジャンルの音楽の中でも、素晴らしい音楽はいっぱいあるんです。それに出会わないのはもったいない。

 というわけで、来月号では、「ためになる異分野交流」のヒントをいくつか探してみようと思います。ロック好きがきくと為になるクラシック、ジャンルを越えて使えるセッティングなどなど。
 お楽しみに。

今月の宿題 打楽器小テスト

問 次の文章のうち、正しいものには○を、間違っているものには×をつけよ。

1.コンガよりボンゴの方が大きい。

2.オーケストラで使う楽器の中で、最も音域が高いとされるのは、ヴァイオリンである。

3.指揮者の岩城宏之氏は芸大の打楽器科を卒業している。

4.チック・コリアは昔モンゴ・サンタマリアのバンドにいた。

5.猪俣猛氏は、NHK交響楽団と共演したことがある。

6.江尻憲和氏は、サントリーホールで演奏したことがある。

7.シンバルは薄い方が高い音がする。

8.ピーター・アースキンの奥さんはモンゴル人だ。

9.アート・ブレイキーは左手だけでロールが出来る。

10.バディ・リッチは実は猿だ。

11.ドラマーは“ぢ”になりやすい。

12.アフリカ人はみんなリズム感がイイ。


解答&解説は来月号にて!
萱谷氏の個人ホームページもあります!こちらから!→http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/4327/

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