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(テキスト:萱谷亮一)

・ココ試験に出ますー11月号

 先月、マリンバの三村奈々恵さんのトリオで、フレンチレストランでのディナーコンサートをやってきました。お客さんはフランス料理のコースを味わった後、奈々恵さんのコンサートを楽しむという贅沢なイベント。(ちなみに出演者はお弁当・・・。)
 この日から奈々恵トリオも新曲が加わり、さらにマリンバのコンサートの常識を覆すサウンドになりつつあります。パッヘルベルのカノンが途中ロックになるし。東京近辺は来年1月31日サントリーホールです!時間があれば是非来てみて下さい。
 さてさて、このコーナーも着々とネタが無くなって参りましたョ。苦し紛れに絞り出した今回のテーマは、ズバリ・・・ 
       
          『ホームセンターは宝の山!』

だよ。・・・マルチパーカッショニストの一番の苦労は、

「いろんな楽器演奏出来なきゃいかん」事だと思うでしょ。違うんです、ホントは

「いろんな楽器持ってなきゃいかん」

事なんですよ!
 まず買い揃えるのが大変、そして、それらを管理する場所、移動する車、内容によって楽器を選び、移し替える気力!体力!!  
 で、 その後が演奏ですから・・・。


 あまりにも趣旨の違う本番が立て続けにあると、楽器の管理がメチャクチャになってしまうことうけあいなんですよ。
 というわけで、普段の僕は、小物、スタンド類はどこに何があるんだかわかんなかったり、持ってきたはずのモノが家に置いてきた別のケースに入ってたり、買ったはずのモノがどーーしても見つからなかったり、買って
から一度も使ってない楽器があったり(あ、俺こんなん持ってたんだ・・みたいな)。

 そんな僕が、つい最近、自分の楽器を全部整理整頓する機会がありまして、その時にふと気づいたのが、

「楽器屋で買ってないモノも結構役に立っておるな」

ということなんです。
 実際、僕が良く楽器を買うお店は、

第1位 JPC(西尾さん見てる〜?)
第2位 PP(プロフェッショナルパーカッション) 
第3位 東急ハンズ 
第4位 新星堂ロックイン 
第5位 ドイト西新井店 

といったところでしょうか。その他にも、旅先でふらりと立ち寄った民芸品屋さんとか、拾ってきたガラクタとか。要はアイデア次第でなんとでもなるということですな。そこが打楽器の面白いところですよ。
 今回は、僕の持ってる楽器の中から、楽器屋さん「以外」で手に入れたアイテムを一部ご紹介するので、参考にしたり、馬鹿にしたりして頂きたいと思います。

「楽器?編」

 一番上のがドイトで買ったアルミと銅のバーで作ったウィンドチャイム(長)。左側もハンズで揃えたチャイム達。喫茶店などのドアに付いてたりするやつですね。
その隣がインドのカン、香港のベル付き栓抜き、ハンズの鈴付きブレスレット(これは使えます。ジャンベやハンドドラムとの相性はバッチリ。1個450円くらい。唯一の欠点は、ぼろぼろ鈴が落ちまくること)。

 その次がドイトで見つけた三角の鉄枠。左角をカットしたらミニトライアングルになるのかな?(まだやってない)。 
 隣の2つはチャリンコのベル。次の某ライブハウスから頂いた灰皿は、チャンチキよりも高音が出ますよ。指でクラーベを叩いても良し。右のカウベルはまだ一度も使ったことがない・・・。

 左下は、パーティーグッズコーナーで見つけた拍手用フラッパーで、スパニッシュ系にはバッチリです。細かいリズムを刻むには独自の技術を要します。
 それからカズー、指輪型サイレンホイッスル、体育の笛、バードウォッチング用鳥の鳴き声、民芸品のカタカタ、そして静岡のおもちゃやさんで買ったゲロゲロ棒は、ピアノの山田武彦さんとのデュオでは「ショパンの手」として活躍しました。

 その近くの2本のリボンのようなものは、ものすごく薄い金属のフィルムで、サンダーシートのように鋭い音が出るスグレモノです。ドイトで買いました。一番下はホースです。他にも植木鉢や木片、ゴミ箱、ドラム缶など、ホント何でもアリ。
 
「バチ?編」

 左から棒状タワシ(ソフト)、棒状タワシ(ハード)。チクチクして痛いけどブラシスティックのように使えます。次は無印良品の段ボールの棒。ティンパニのスフォルツァンド(ここで1発!!というところ)には効果抜群!オケ中で持てる勇気があれば絶対オススメです。
 次は定番のスーパーボール。最近は手に入りにくくなりましたね。小さい球の方が音は良いみたい。それからミニハンマー。ジャンベのリムを打ってチューニングもできる。最後は中国の箸。植木鉢にはこれでしょう。
「ハードウェア?」編

 必需品の黒ガムテープ。針金、ウィンドチャイム用プラスティックのワッカになるやつ。譜面代用クリップもあると大変便利。各S字フックと便利ハンガーには木の実やら鈴やらアンビエント系を吊しましょう。
 右上の変なクランプは前述の金属の薄いフィルムなど薄いものをセットします。ちょっとした譜面や曲順表なんかを挟んでもOK。それから、困ったときに便利なモンキーレンチ、ネジがバカになったときに鉄ヤスリ。重宝してます。
 他にも台車、軍手、収納ボックスなど、あらゆる場面でホームセンターグッズが役に立っています。
「番外編」

 左のイスはハンズなんですけど、ドラムスローンとほぼ同じ座り心地で、高さもちょうど良くて確か3000円台でした。中に小物やスティックを入れて運べば一石二鳥!
 右下の黒いのは何でもホルダーで、フレームドラムなどホールドしにくかったものもセットに組み込めます。
 ウケねらいでピコピコハンマー。演奏中に仲間を殴って演奏します。子供にうけます。
 その上は姉夫婦が陶芸教室で作ってくれた超ミニ壺くん。「ポワッ」っていうかわいい音がします。


 まぁ、ここに紹介したのはほんの一部ですが、こんな風にいろいろ工夫をして見るのも結構楽しいですよ。暇なときは「楽器選び」目的でホームセンターや民芸品屋をのぞいてみてはいかがでしょう。思わぬ宝物に出会えるかも知れません。
 かつて僕はレインスティックが欲しくていろいろ楽器屋さんを見て回ったけど、気に入る音がなくてあきらめてたんですが、やっと探してたレインスティックが見つかったのは、なんとあの「ドンキホーテ」!!!しかも3600円くらい!!!
 つくづく、打楽器の善し悪しは、お金じゃないんだな〜〜と感じたものです。
皆さんも隙あらば新しいアイデアを見つけて音の引き出しをいっぱい持ちましょう!
 
萱谷氏の個人ホームページもあります!こちらから!→http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/4327/

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