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カリエンテカリエンテ 2004/10月号
ラテンパーカッショニストの食い道楽

 最近、東京には世界各国の料理を食べられる場所が増えた。
 とはいっても、現地の料理そのままというより、日本人の口に合うように多少アレンジされているようである。

 どうせなら、現地そのままの味を堪能したいッ!そう思う人も多いかもしれないが、そうとも限らないのだ。

 だいたい、私が以前行ったことのあるキューバなんて、美味しいものを探す方が難しい。
 当時の写真を見てみると、使用前使用後のダイエット広告のように明らかに体形が違う。口にできたものは、珈琲、フルーツ、酒。そしてアイスクリーム。なんとも不健康極まりないが、そればかりを食べていた。おかげで5キロも痩せることが出来たが、大好きなキューバでは、食に関しては全く期待しないことにしていたのである。

 しかし東京で、キューバとペルーの料理が美味しく食べられるところがあるのだ。

 現地では、おいおい泣きたくなるほど不味かった、コングリという黒豆を炊き込んだご飯や、シチュー。キャッサバという芋を炒めたり揚げたりしたもの。熟す前の青いバナナを揚げて潰したものなど。
 これらが、とても同じ物とは思えないほど美味しくなって料理されているのである。

 ここ六本木の「ボデギータ」の方から、キューバ料理を不味いと言う人は、行った店が悪かったのだ。一度キューバ家庭料理を食べたら、絶対とりこになるよ!ってな事を言われたことがあるのだが、私は余程不味い店に行ってしまったのだろうか。
 是非今度行くときには、美味しい家庭料理を食べさせてくれる友人を作りたいと思っている。

 キューバ料理は不味かったと思い込んでいる私にとって、ここのお店が現地通りなのか、アレンジされているのかは分からない。しかし、キューバ料理でなくとも美味しい料理は大歓迎である。

 おまけに、料理が美味しいだけでなく、日によって店内でライブが行われているのだ。これがまた素晴らしい。
 ソンやルンバ、サンテリアなどキューバ音楽にどっぷり浸かれるし、ミュージシャン達もおなじみの方々で、身近でプレイを見られるのは嬉しい。そして、キューバのバンドが来日している時は、このお店に遊びに来ることが多々ある。そんな日を狙っていくと、一緒に話をしたり演奏をしたりすることが出来るかもしれないのだ。

 食べて美味しく見て楽しい、こんな幸せなお店に、是非とも足を運んでみてはどうだろうか。

Bodeguita 地図

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